第四中学校交流記

��019年10月29日(火)、三原市立第四中学校に留学生3名(リロ・レビ・カレン)が交流に行ってきました。薄曇りの少し肌寒い日だったので、最初は大人しい感じの留学生たちでしたが、玄関ホールのウェルカムボードを見た瞬間に「私たちの名前がある!」と、一気にテンションアップ。楽しい交流会になりそうな予感にワクワクです。

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ご挨拶させていただいた後、すぐに一年生の待つ音楽教室へ。教室に入った瞬間に中学生からは「俺ら英語話せん~」と悲鳴のような声も聞こえましたが、自己紹介をしてグループ毎に練習になる頃には少しずつ打ち解け始めたようで、中学生の方から留学生に太鼓の打ち方やリズムなどを教えてくれました。
初めての和太鼓に触れる留学生たちは、和太鼓の腹の底に響く音色に驚いていました。最初はぎこちない打ち方でしたが、一生懸命にリズムを覚えようと他のグループの練習中にも覗き込んでエア太鼓で練習していました。
最後はグループ毎に音を合わせて演奏。なかなか個性的な演奏でしたが、体を使って楽器を奏でる事で身も心もリラックスできたようです。授業の最後に、感想を日本語と母国語で発表しました。初めて聞く言語もあったので、中学生からは「聞き取れん~」と素直な反応もありました。

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次の時間は二年生の国語の授業へ参加です。この日は書道でした。二年生は留学生たちの為に、マンツーマンでサポートに入ってくれました。リロとレビは高校で書道の時間があったので戸惑うことはありませんでしたが、初めて書道を経験するカレンは緊張でガチガチになっています。最初の線引きの練習から、ずっと何かしらの言葉が口から漏れていました。
そして今日の課題の『花鳥風月』と先生が黒板にお手本を書いている間、留学生たちは「どうしたらそんなに美しい字がかけるのか???」という表情で、目を丸くして見つめていました。

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逆に中学生が驚いたのはリロの日本人顔負けの達筆です。先生方も「上手いな~」と仰っていました。さすが日本の高校に通って七か月間、書道の授業を受けただけあります。左利きのレビも初心者のカレンも最初は苦戦していましたが、側で中学生が書き順から丁寧にサポートしてくれ、かけた清書に大満足です。後ほどカレンは「中学生が優しかった」と語っていました。

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最後は三年生と体育の授業です。体育館でビーチバレーボールをしました。
この頃には留学生もすっかり学校になれ、ちょっと余裕顔です。
まずは男女に分かれてウォーミングアップです。さすが三年生は留学生に配慮してくれて、ランニングとストレッチの掛け声が「いち、に、さん、し」、途中から「ツー、ツー、スリー、フォー」となっていました。が、慣れない事をしたせいか、掛け声の用をなしていませんでした。ちなみに、留学生は掛け声が日本語か英語かも気にしてなかった様子です。
次は男女混合チームに分かれて自己紹介&作戦タイムです。ニックネームや趣味を紹介していました。カレンは15歳なのでちょうど同級生になります。彼女の大人っぽさに中学生たちからは驚きの声が上がっていました。あまりに驚きすぎて、作戦どころではなかったようですね。
試合始めは互いにぎこちなかったのですが、中学生が留学生たちの名前を呼んでくれてチームメイトとして扱ってくれたので、予想よりも早くスムーズに動けるようになりました。体がほぐれてくると、段々調子も良くなってきます。点を決めた時はお互いにハイタッチ。どんどん調子が上がって来たレビは、最終的に勝利のダンス?(というか変なスキップ)。すっごく良い笑顔になっていました。
授業の最後には、全員とハイタッチをしてお別れしました。

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中学校を去る頃には日も差し始め、体も心も温かくなった留学生たち。「日本の中学生はエネルギッシュだ」「先生の字がとても美しかった」「色々な経験ができて楽しかった」と口々に言っていました。
留学生3人は習字の清書と共に、日本の中学生から良い刺激を受けとったことと思います。短い時間でしたが、太鼓や習字などの日本文化に触れる事もでき、またスポーツは国境を越える事も身をもって感じてくれたことと思います。

また三原市立第四中学校の生徒さん、教職員の皆さま、毎年交流会にご尽力いただきありがとうございます。こうした皆さんの温かいご厚意により、留学生たちは日本の様々な人々に出会い、経験を積むことができました。彼らが母国に帰った時に、この経験を家族や友人に伝えてくれることでしょう。そして、彼らの話を伝え聞いた人たちがまた日本に好意や興味を持ってくれることでしょう。中学生の皆さんも色々な国の学生と触れ合うことで、外国に理解や興味が広がってくれたらなと思います。大変お世話になりました。ありがとうございました。

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